理事長挨拶

日本糖尿病療養指導士認定機構
理事長 四方 賢一
岡山大学名誉教授・特命教授
日本糖尿病療養指導士認定機構は、糖尿病患者さんの健康と福祉の向上のため、糖尿病療養指導についての豊かな知識と経験を持ち、わが国の医療法制の下で療養指導チームの一員として質の保証された療養指導を行うことができるメディカルスタッフを育成するという理念の下に、2000年2月に設立されました。この理念は、設立から今日に至るまで脈々と継承され、本機構は着実に発展してまいりました。現在の認定者数は、全国で約1万6千人にのぼっています。この間のCDEJの活躍には目を見張るものがあり、今やその存在なしでは、高度・良質な糖尿病医療の提供は不可能と言っても過言ではありません。
しかしながら、その一方で新たな課題も生まれています。最近、糖尿病医療が急速に進歩する一方で、高齢化の進行などによって糖尿病診療を取り巻く環境は大きく様変わりしました。設立当初、CDEJには糖尿病専門施設で療養指導に従事する役割が想定されており、機構の規約もこのイメージに沿って策定されてきました。しかし今、糖尿病をはじめとする慢性疾患の診療は、厚生労働省が進める地域包括ケアシステムの中心に位置付けられ、病院から在宅診療に至るシームレスな連携が求められています。これに伴って、CDEJには専門病院やクリニックでの診療に留まらず、在宅医療、災害医療、健康・福祉行政など糖尿病医療のあらゆる領域での活躍が期待されています。その期待に応えるためには、質の高い知識やスキルはもとより、個々の患者のニーズを把握する確かな見識とそれに基づく多職種の有機的な連携が必要になります。CDEJには、このような多くの場面でのリーダーシップが求められる時代になりました。
今後、CDEJが果たすべき役割は一層大きくなり、その資質が常に問われることになります。本機構は、時代の変化を踏まえ、親学会である「日本糖尿病学会」「日本糖尿病教育・看護学会」「日本病態栄養学会」とともに、社会の要請に対応できるCDEJの育成を目指して、これからも専心努力してまいります。
2026年7月